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教授
村田 勝幸MURATA Katsuyuki

研究室
古河記念講堂204号
MAIL
kmurata(a)let.hokudai.ac.jp
URL
北海道大学文学研究科・文学部 村田勝幸のページ

村田 勝幸専門はアメリカ史・アメリカ研究です。主に20世紀後半以降を対象に、移民(史)、人種、エスニシティ、ナショナリティ(およびトランスナショナリティ)、都市空間などに注目して実証研究を行ってきました。具体的な研究テーマは二つあります。第一はラティーノ史研究です。「ラティーノ(女性形はラティーナ)」とはスペイン語系の住民集団で、「ヒスパニック」とも呼ばれています。20世紀後半以降の西半球からの大規模な移民と人口の自然増加を受けてラティーノのプレゼンスはアメリカで急速に増しましたが、これは非合法移民の問題化と密接に関わっています。この「非合法移民問題」の展開とラティーノのエスニシティの関係が、ひとつめの研究の中心的なイシューです。第二は「アフリカン・ディアスポラ」という枠組みからのアメリカ黒人史や都市史の再検討です。アメリカ史において黒人は奴隷および奴隷の子孫と捉えられ、移民史研究の対象とはみなされてきませんでした。しかし近年ではカリブ海地域やアフリカ諸国からの移民も増え、黒人という集団の内的多様性は拡大傾向にあります。移民か非移民かという二分法を乗り越える有効な枠組みとして、「アフリカン・ディアスポラ」という枠組みを歴史研究に適用しています。

学生へのメッセージ

アメリカ史やアメリカ研究に限りませんが、独創的な研究を行うには先行研究に対する真摯な姿勢と大胆で自由な発想の両方が求められます。アメリカ中西部の大学にも似た広大な北大キャンパスでアメリカ(史)について思索し、その成果を発信しませんか。ここには二つの知的営為を可能にする環境が整っていると思います。

主な業績

  • 「バラク・オバマの『より完全な連邦』演説にみる人種ビジョン『ポスト人種社会』論への批判的介入のために」『アジア太平洋研究』第38号(2013年11月)、19-37頁。
    (「黒人初」のオバマ大統領の登場を「ポスト人種社会」の到来と捉える見方に対し、オバマの演説に注目することで批判的な検討を加えたものです。)
  • 「アフリカン・ディアスポラと人種連帯のかたち 黒人移民史とニューヨーク都市史の交差」『歴史学研究』増刊号(第911号)(2013年10月25日)、98-107頁。
    (黒人移民を「アフリカン・ディアスポラ」と位置づける立場から、アメリカ移民史と黒人史に関する研究史の再検討と統合を試みたものです。)
  • 『アフリカン・ディアスポラのニューヨーク 多様性が生み出す人種連帯のかたち』(彩流社、2012年)
    (20世紀ニューヨーク都市史を舞台に「アフリカン・ディアスポラ」に関わる複数の事件や争点を多様性と人種連帯という観点から描写したものです。)
  • 『〈アメリカ人〉の境界とラティーノ・エスニシティ 「非合法移民問題」の社会文化史』(東京大学出版会、2007年)
    (「非合法移民問題」の展開がラティーノのエスニシティにいかなる再編を迫ったのかという点に注目した実証的な歴史研究です。ラティーノ史研究の必読文献と言われています。)
  • “Searching for a Framework for a Synthetic Understanding of Post-1965 Immigration from the Western Hemisphere,” Transforming Anthropology 14, no. 1 (April 2006): 95-101.
    (移民史としてのラティーノ史と黒人移民史の理論的な架橋を試みた理論的な考察です。)

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